保険流通における保険仲立人の役割
保険業界自由化の流れで、従来の代理店制度とは別に、新たに保険会社と消費者との保険契約締結を仲立ちする保険仲立人(ブローカー)制度が導入されました。その役割は、消費者の立場で、客観的に、最適な保険商品を提案することです。
保険仲立人(ブローカー)制度、代理店制度ともに欧米では歴史が古く、基本的に大衆物件は代理店が、企業物件は保険仲立人が、それぞれ仲介した保険契約になっています。この棲み分けは、代理店および仲立人の、実力と対応力の違いによって消費者が選択した結果です。わが国では、日米包括協議の中で国際間の整合性等を理由に強く保険仲立人(ブローカー)制度が求められ、また所轄官庁も自由化の流れから保険仲立人(ブローカー)制度の導入を国会審議、可決しました。これらの動きは消費者の利益が優先されたものとして、業界内から歓迎の声があがりました。
保険仲立人(ブローカー)制度の必要性
- 国際的必要性
- 新しいビジネスチャンスの創造
- 消費者から見た募集チャンネルの確保
- リスクマネジメントに立脚した保険の必要性
しかしながら、欧米のようにしっかりと社会に根付き、発展していくためには、業界の規制緩和がさらに一層進展していくことが重要であり期待されているところです。
保険仲立人(ブローカー)制度制定の背景
事業者を契約者とする保険商品について、96年4月の新保険業法の施行に伴う届出制の導入や火災保険における大口企業物件の料率弾力化など、順次規制緩和が進められてきました。
保険仲立人(ブローカー)制度導入の決定
96年11月、橋本総理大臣より「金融システム改革」(いわゆる「2001年日本版ビッグバン」)の指示が出され、大蔵大臣から保険審議会など5つの金融関係の審議会に対して、2001年までの間に金融システム改革が完了するプランを早急にまとめるよう、要請がありました。
96年12月、保険審議会が「基本問題部会」を設置して検討を進め、約半年後の97年6月13日、保険審議会総会において、「保険業の在り方の見直しについて―金融システム改革の一環として―」と題する報告書がとりまとめられました。
この報告書では、算定会制度の改革等・自由化措置、業態間の参入促進、持株会社制度の導入など、保険分野における改革の骨子が述べられていますが、特に、事業者向けの保険分野に関しては、「保険の専門知識や交渉力を必要とする企業に関しては、認可制の廃止を含む規制緩和を迅速に進めることが望ましく、行政当局はこのような考え方に沿った検討を具体的に進めることが適当である」との意見が表明されています。
97年11月、大手保険会社が労災総合保険について、特約の新設・変更の自由化、料率の弾力化を内容とする全面改定を行いました。
以降、この考え方を他の保険種目(算定会種目以外)にも適用し、広範囲の事業者向けの保険に関して、特約の新設・変更の自由化、料率の弾力化を内容とする商品改定の認可申請を行政当局に行い、認可を取得いたしました。(大手損害保険会社98年1月中旬、その他順次取得)
今般、激変する保険業界で、保険会社の統合により、保険代理店の廃業、または淘汰等(60万から30万代理店へ)が起こっています。


